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そのままでいいがな


by パランセ
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心に触れる作品


映画や本を選ぶ時
自分に関係したり興味があるものを選びます。
私の10歳の息子は人と変わった個性を持っています。
それに関連したキーワードに自然と目が行ってしまう。
そんな縁で見た
「モーツアルトとクジラ」はちょっと風変わりなラブストーリー。




ストーリーはアスペルガー症候群という個性を持った二人が出逢い お互いを認めつつ 成長する愛の物語
映画『レインマン』を観て自閉症と言う障害をなんとなく理解してた私ですが
この映画は 知的な遅れや言葉の遅れを伴わない自閉症 アスペルガー症候群 の二人が主人公。
アスペルガーは触覚・聴覚・筋肉の感覚・平均感覚などの感覚機能がうまく操縦できません。

主人公のドナルド(男の子)は数字を見ると他の事が頭に入らなくなるほど執着心があり
瞬時に複雑な計算に答えられる数学の天才。
相手の気持ちを知ることが苦手で
人と目を合わせられなく 一方的に得意の数学の話を繰り返します。
焦った時には 感覚機能のバランスを取ろうと手をしきりに動かします。

相手役のイザベル(女の子)は音楽と絵画の才能がある普通の人に見えるのですが・・・
自分の性体験なと恥ずかしい事も 思ったことをそのまま言葉にします。
言葉を文字通りしか理解できず 相手がどう感じ、言葉に裏にある気持ちまで汲み取ることが出来ません。
聴覚の機能のバランスが悪く、金属音を聞くと過剰に反応してパニックに陥ります。

普通でなければ幸せになれなと思ってたドナルドと
普通でない自分を過剰に意識するイザベルはお互いに愛し合いながらも
傷つけ合ってしまいます。
それでも自分を認め相手を許し分かり合おうとします。
映画は実在の人物であるジェリー・ニューポートの半生を元に描かれています
原作は二人の生い立ちが中心で・・・
アメリカ社会のドラックや環境が日本と違って入り込めず半分しか読めず断念。
後でゆっくり読む予定です。

自閉症スペクタムの人は人口の1%といわれています。
1%という数字は出合いたいけど見つからないけど
知らない間にすれちがってるそんな感じです。
自閉症にもいろいろなタイプがあって ちょっと不思議な行動にも原因があり
少しでも理解が深まれば
周りの見る目も変って 彼らが少しでも生活しやすい環境になってくれたと思います。


普通とは何でしょう?

人間は「普通」という共通認識による枠組み、いわゆる社会性を作り出し、
特異な存在を排除しようとします。
秩序を守る為には必要なことです。
しかしその機能が強くなり個性や文化の違いを攻撃することで、いじめや、
果ては戦争を引き起こすとことになっています。
ドナルドは必死に普通になろうともがきます。
イザベルは普通でない自分を受け入れ、社会に対して反抗的になります。
二人やその仲間は社会から普通という枠組みを押し付けられ、その枠に入りきれず、
社会から疎外され苦しんできたのです。
彼かを苦しめてきた普通とは何でしょう?
どこからどこまでが普通なんでしょうか?
お互いの違いを受け入れ愛し合うととこ この映画の最も重要なメッセージです。
<映画のパンフレットより抜粋させていただきました。>

主人公のジョシュ・ハーネットの演技も素晴らしくとても自然に演じています。
彼は「脚本を読んだ時、アスペルガー症候群にあてはまる特徴が自分にも沢山あると感じました。
彼らの行動や思考には、誰にでも見に覚え部分がある。
だからこそ引き込まれそうなストーリーになっている。」と話しています。

映画館では母親とアスペルガーかな?という青年を見かけました。
私も息子が大人になったら一緒に笑って映画を観れたらいいなぁ~と思います。
彼はイザベルと同じで思った事をすぐに口にし、お喋りが止まらない元気な子です。
毎日がにぎやかで・・・楽しいですが(苦笑  戦いの日々です。

上映館が少ないので(東京では終わってます)見られる方少ないと思いますが
お薦めの作品です。
音楽もよかったので 今年は今のところ 一番好きな映画かなぁ。
by buraunn7 | 2007-03-13 04:29 | 映画